ARビューとは、簡単に言うと「スマホカメラを通して3D画像をおきたい場所に設置する機能」です。
最近、Amazonの家具購入ページでもARビューが使用されており、店頭で商品を見なくても部屋に家具を「試し置き」できるということで大変話題を呼んでいます。
さて、Blenderで作成した画像ファイルをiPhoneで部屋や公園に設置したい・・・そんなふうに考えられたことは無いでしょうか?この記事では私が試した中で一番簡単な方法をご紹介します。
操作を始める前に・・・
3Dお絵かきが未経験の方や、「これからBlenderを始めたい」という方はAobecoArtのYouTubeチャンネルにて基本操作方法やモデリングのチュートリアルを解説していますのでよろしければご覧ください。
前談が長くなりましたが、ここから本題に入ります。
解説(動画解説)
動画でサクッと手順を確認したいと言う方はこちらのYouTubeをご覧ください。文章で手順を確認されたい方は次の段落から読み進めていただけますと幸いです。
【ステップ1】Blenderでobjファイルを用意
iPhoneでARビューを利用する際には「usdzファイル」が必要となりますが、Blenderでは画像データを直接usdzファイルにエクスポートすることができません。そこで、まずはBlenderでobjファイルをエクスポートし、別のソフトを使ってusdzファイルに変換します。
このブログでは私が事前にモデリングした「とんがり帽子」を例にARビューにしていきますが、Blenderで3Dモデリングしたことがある方は、ご自身が作成されたオブジェクトで是非お試しください。
オブジェクトを選択し、File → Export →
「 Wavefront(.obj)」を選択します。
そうすると、画面右側に設定画面が出てくるので、左図のように設定します。
エクスポート先はご自身の任意のフォルダを設定ください。
これでobjファイルの準備は完了です。
【ステップ2】Vectaryの使い方(objファイル→usdzファイルへの変換)
objからusdzファイルへの変換には無料ソフトの「Vectary」を使用します。Vectaryはブラウザ上で利用することができるモデリングツールです。ダウンロードは不要で、アカウント作成(メールアドレスやGoogleアカウント)のみで利用できます。
通常はモデリングツールとして利用しますが、今回は簡単usdzファイルへの変換方法のみサクッとご紹介します。
①上記URLを開いたら、画面中央にある「Start creating for free」をクリックします。
②左上の「Blank」をクリックします。
③そうするとこのような空のページになるので、用意したobjファイルをこの画面にドラッグ&ドロップします。
④「Continue Anyway」をクリック
⑤そうすると、Blenderで描いたオブジェクトがVectaryの画面上に表示されます。(見えない場合はマウスホイールを回してズームイン・ズームアウトしてみてください)
⑥マテリアルも簡単な設定ができるので、好みに合わせて色や粗さ・透明感等を調整しましょう
⑦編集が終わったら、左上のメニューコマンドをクリックし、Export→「File format」をUSDZにします。
⑧ダウンロードボタンを押すと、QRコードが表示されるのでiPhoneまたはiPadのカメラからQRコードを読み取り(※)ます。
※iPhoneまたはiPadにはあらかじめ「Reality Composer」のアプリをダウンロードしておきましょう。
⑨ スマホ端末に「表示」「ダウンロード」と出てくるので、「表示」をタップします。続いて右上のReality Composerのマークをタップします。
⑩オブジェクトをARタブに切り替えて、スマホの指示に従って端末を動かします。
読み取りが終わると、usdzファイルのオブジェクトをARビューで見ることができます。好きな位置に設置したり撮影してお楽しみください。
最後に
ARビューで自分の3D作品を見ることができるとテンションが上がりますよね。巨大な恐竜やロボット等、部屋になかなか置くことができないものを3Dで描いてみても面白そうです。よろしければ是非遊んでみてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。この記事がお役に立てれば幸いです。
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