3Dプリンターを導入してからというもの、ものづくりの幅がぐっと広がりました。でも、実際に使ってみると「この道具がないと不便だな」「これがあればもっと快適に作業できるのに」と感じる場面も多くありました。この記事では、そんな私の経験をもとに、3Dプリント生活を快適にするための必須アイテムやあると便利な道具をご紹介します。
※本ページはAmazonアソシエイト・プログラムに参加しています。紹介している商品は、実際に使ってよかったものや信頼できると感じた製品に限っています。少しでも参考になれば幸いです。
使用している3Dプリンター
私が現在愛用している3DプリンターはBambulabX1Cです。ビルドプレートは付属のものではなく、別途Bambuストアで購入したテクスチャープレート(Bambu テクスチャード PEI プレート (金色))を主に使用しています。
本記事では現状のスペックをもとに最低限必要だと思うものを7つ紹介します。
必須アイテム
ニッパー(サポート材の除去に)
- Bambulabの3Dプリンターはサポート材がしっかりめに造形されるので、素手では除去しにくい場合があります。※ちなみに、別途サポート材専用のフィラメントも販売されていますが、印刷時間を考えると造形物と同じフィラメントを使ってサポート材を印刷する頻度の方が圧倒的に多いです。
ニッパーはまずはご自宅の工具箱にあるものを使用する形で充分だと思います。刃の細かさや・プラモデル用など色々な種類がありますので、ご自身の造形物に合ったものを探してみてください。私が使用しているのはこちらです。購入から4年ほど経過していますがまだ現役で使用できています。
スクレーパー/ヘラ
- ビルドプレートから作品を剥がすのに便利です。Bambulabのビルドプレートは曲げやすく、造形物を比較的剥がしやすいですが、小さな作品を印刷した際には曲げただけでは剥がれない場合があります。端の部分のみ剥がしておいて、そこにスクレーパーを入れると非常に剥がしやすいです。
- スクレーパーは3Dデータが無料で公開されているので、テスト印刷で出力するのが経済的でお勧めです(https://makerworld.com/ja/models/88371-bambu-lab-bed-scraper?from=search#profileId-1524370)。
スクレーパーには金属製・プラスチック製のものがありますがFDM式3Dプリンターを使用する分には個人的にはプラスチック製のもので充分だと思います。光造形3Dプリンターも使用される場合には金属製のものを購入しておいた方が両方に使えるので良いと思いますが、力の加え方によっては際に怪我につながることもあるので、慣れないうちやお子様と作業される場合は怪我のリスクが少ないもの利用されることをお勧めします。
プラットフォーム用の接着剤(スティックのりなど)
- 通常、FDM式3Dプリンターを使用する場合は、造形物の反り防止や定着性UPのためにスティックのりを使用します。
- Bambulabの場合は上記とは異なる使い方です。取り扱い説明書にも記載がありますが、Bambulabシリーズの3Dプリンター購入の際にデフォルトで付属しているビルドプレート(黒色)は、造形前にあらかじめスティックのりを塗っておかないと造形物が剥がれにくい場合があります。購入時に専用のりが付属している(2024年1月時点)ので初めのうちはそれを使い、無くなったら再度購入しましょう。
※ちなみにBambulabのテクスチャープレート(金色)を使用している場合には、私はのりが必要になったことはありません。専用接着剤が高価であることと、毎回洗うのが手間なので、慣れてきたら金色のテクスチャープレートを購入する方が楽かもしれません。
あると便利な道具
接着剤
PLAで造形したもの同士を接着する際にお勧めな接着剤が下記の「セメダイン瞬間接着剤 多用途3000」です。普段はこの3gのものを使用していますが、使用期間が空いてしまうと出口が塞がってしまうことがあります。使用頻度が高い方や一度に沢山使用される方は、大容量のものを購入されることをお勧めします。
フィラメントドライヤー
フィラメントは湿気に弱いので、フィラメント専用のドライヤーが1つあると非常に便利です。普段は印刷が終わったら密閉袋に乾燥剤入りで保管し、梅雨や湿気の多い時期には一度フィラメントドライヤーで乾燥させてからプリントする(または乾燥させながら印刷する)のがお勧めです。

私が使用しているのはこちら(↑)のSUNLUのものですが、しばらく見ないうちに価格がかなり高騰していました…。
最近は複数のフィラメントを同時に乾燥できるタイプも出てきているので、ご自身の用途に合ったものを選んでみてください。
余談ですが、BambuのAMS非対応のフィラメントを使用する時には、ドライボックスがあると便利です。フィラメント固定用に金具が付いていますが、剥き出しでフィラメントを使用することに抵抗がある方はぜひご検討ください。
密閉保管ケース
3Dプリンター使用歴が長くなると、家の中にフィラメントがどんどん増えます。全てをフィラメントドライヤーに収納するのは現実的には難しいですし、密閉袋に入れた状態で詰んでおくのも部屋の見栄えが悪いです。そこでお勧めなのが、こちらの密閉保管ケース(ドライボックス)です。2年連続で購入しました。
湿度計も付属していますし、密閉袋に収納した状態でこの中に入れておけば見栄えも良くてしっかり湿度対策ができるので安心です。色もグレーなので、3Dプリンターの色味と合っていてバランスが良いです。

ちなみに私はPLAは通常の密閉袋(フィラメント購入時についてくるチャック袋)に乾燥剤入りで保管していますが、PETGなど湿度に弱いフィラメント用には別途100均で布団圧縮袋を購入し、その中にまとめて入れて空気を抜いた状態で保管しています。
今のところフィラメント専用の圧縮袋(圧縮ポンプ付き)は購入したことがありませんが、現時点ではこの保管方法で満足しています。
エアダスター
3Dプリンターを使っていると、意外と内部に細かいゴミやホコリがたまることがあります。特に、フィラメントのカス(削れた粉やサポート材の破片など)が、ノズル周辺やプリンターの可動部の周りなどに溜まりやすいです。これらを放置しておくと、
- ファンにゴミが絡まり、冷却効率が落ちる
- ノズルやホットエンド周辺に付着して、造形に影響が出る
- ベッドやスライダーのレール部分にホコリがたまり、動作がスムーズでなくなる
といったトラブルにつながります。こうした汚れは、ブラシや布では取りづらい細かい部分にも入り込んでいるため、エアダスターで空気を吹きかけて飛ばすのが効果的です。定期的に掃除することで、プリンターのパフォーマンスを保ち、故障の予防にもつながります。
エアダスターは1000円前後で手に入る上、長く使えるので、メンテナンス用に1本持っておくと安心です。3Dプリンターに限らず、キーボードやPC周辺の掃除にも使えるので一石二鳥です!
最後に
今回は、3Dプリンターをより快適に使うために私が実際に取り入れてよかったアイテムをご紹介しました。どれも「なくてもなんとかなるけど、あると作業効率や仕上がりが大きく変わる」ものばかりです。
私は基本的に「家にあるもので代用できるもの」や「無料データで対応できるもの」は無理に買わない主義です。機材はピンからキリまでありますし、初めから全部を揃えようと思うと3Dプリンターを始めるハードルばかりが上がってしまいます。まずは最小限の道具から始めて、必要に応じて少しずつ買い足していくのがおすすめです。
みなさんの3Dプリントライフが、さらに快適で楽しいものになることをお祈りしています🎵
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