雑記

バイオリンの弦の交換方法

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今回はバイオリンの弦の交換方法について記載いたします。バイオリン初心者の方で弦の交換方法について知りたいという方のお役に立てれば幸いです。

バイオリンの弦について

バイオリンには弦が4本あります。細い方(指板の右側)から順にE線、A線、D線、G線です。その名の通り、E線はミ・A線はラ・D線はレ・G線はソの音が鳴ります。

弦の種類

バイオリンの弦を大きく分けるとガット弦・スチール弦・シンセティック弦の3種類があります。初心者の方には手入れが簡単なスチール弦をお勧めします。

ガット弦: 羊の腸で作られた弦です。伸縮性が高く、弦と弓の摩擦に敏感に反応するため、繊細な音色を奏でることができます。伸縮性が高い点は演奏にとっては長所となりますが、その反面摩耗により劣化しやすいため、耐久性は金属弦と比較すると△です。弦の伸縮に合わせて楽器も影響を受けるため、演奏が終わったら毎回外して保管してください。

スチール弦:ガット弦に代わる素材として開発された、耐久性に優れた金属弦です。寿命が長くて調弦も容易であるため、初心者の方から上級者の方まで幅広くご利用いただけます。

シンセティック弦:合成繊維でできた現代の主流弦です。ガット弦の繊細な音色を目指して作られており、且つ安定性はガット弦よりも高いことから人気が出ています。ガット弦とスチール弦のいいとこ取りをした弦です。

※参考文献: サラサーテ2021年10月号 vol.102

※参考URL: 島村楽器 https://www.shimamura.co.jp/shop/repair-violin/product-other/20171218

弦の交換方法

では実際に弦を交換していきます。今回はE線を交換します。

①E線(一番右側の細い弦です)のペグを緩め、E線を外します

②ペグを外し、鉛筆またはペグコンポジションを塗り込みます

③ペグの穴に新しい弦(E線)の先端を差し込んだ後、左手で弦を持ちながら右手でペグを奥(時計回り)に向かって回していきます

※この時、巻いている弦が緩まない&重ならないように丁寧に巻いていきましょう

③右手のネジ巻き作業を一時中断し、弦のループエンドをテールピースのフックに掛けます。この時、E線に通っているビーズはコマの上に乗せてください(E線は細いため、コマに弦が食い込まないようにビーズがついています)。

④最後に右手でペグを押し込みながら更に巻いていきます

⑤調弦したら完了です

弦を交換するタイミング

弦の表面が錆びたり、弦をコーティングしている巻線がほつれた時に交換するのが一般的です。交換する頻度は演奏者の方の練習頻度にもよりますが、短い方であれば数ヶ月・練習頻度が低い方であれば1年半程度が目安です。

※一度に全ての弦を交換してしまうと駒や魂柱(バイオリンの心臓)がズレてしまうことがあるので、慣れないうちは1本ずつ交換しましょう。

弦のメンテナンス方法

弦の表面をガーゼ等で優しく拭いて、手汗や松脂を拭き取りましょう。日々の積み重ねが弦にかかる費用の節約にもつながります。

おまけ

本日はバイオリンの弦についての簡単なご紹介と、弦の交換方法について記載いたしました。ちなみに私はバイオリン歴28年ですが、学生時代に師事していた先生からのお勧めの組み合わせでドミナントとゴールドプラカットを使用しています。コスパも耐久性も抜群の組み合わせなので宜しければ是非ご参考ください。

E線 ゴールドプラカット(ループエンド)

A・D・G線 ドミナント

※E線にはループエンドとボールエンドの二種類がありますのでご注意ください

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